こんにちは、すっちー(@succhi104)です。
今回は、 瀬尾まいこさんの『そして、バトンは渡された』 を読んだので、感想や魅力を紹介したいと思います。
家族の形がコロコロ変わるのはおかしいこと?かわいそう?
人生で2回も3回も両親が変わってしまった主人公、優子の人生を覗いてみませんか?
物語の最後に「家族とは何か」という結論が注目ポイントですよ。
『そして、バトンは渡された』はこんな方におすすめの小説です。
- 家族ものが好き
- ほのぼのしたストーリーが好き
- 本屋大賞受賞作を読みたい
Contents
『そして、バトンは渡された』あらすじ・概要
森宮優子、十七歳。継父継母が変われば名字も変わる。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。この著者にしか描けない優しい物語。 「私には父親が三人、母親が二人いる。 家族の形態は、十七年間で七回も変わった。 でも、全然不幸ではないのだ。」 身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作
『そして、バトンは渡された』は、2018年2月22日に出版された小説です。
2019年本屋大賞1位を受賞 したことで話題をよび、本屋さんやネットで飛ぶように売れている一冊。
ページ数は372pと、一般的な単行本と同じくらいの文章量です。
主人公の感情に寄り添った軽いタッチの文章が読みやすく、読書好きであれば一日で読み終えることも可能でしょう。
特別大きな物語の展開はなく、 主人公の現在と過去を交互にみていく ような感じの進め方でした。
『そして、バトンは渡された』に文庫本はありません
『そして、バトンは渡された』には、2019年9月現在で文庫本はありません。
代わりにKindle本は発売されており、 単行本より安いのでおすすめ しています。
『そして、バトンは渡された』のKindle版はこちら
まだKindleを持っていない方は、最新モデルを使ってみてはどうでしょう?
すっちー


瀬尾まいこさんのおすすめ作品を紹介
瀬尾まいこさんは、『そして、バトンは渡された』以外にも、
- 『卵の緒
』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞
- 『幸福な食卓』で第26回吉川英治文学新人賞を受賞
- 『戸村飯店 青春100連発
』で坪田譲治文学賞を受賞
その他にも、数々の作品を世に送り出しています。
瀬尾まいこさんの作品が気になる方は、『そして、バトンは渡された』以外の本もぜひチェックしてみてください。
『そして、バトンは渡された』感想・書評
両親と別れるシーンは、やっぱりツラい
あなたは、 今一緒にいる両親と離れる ということを考えたことがあるだろうか?
私の家も片親で、父と離れたのはまだ小学生にもなっていない幼い頃でした。
そんな小さかったためか、「父と離れる」という感覚よりも「父はいなかった」という表現の方が近い気がする。
『そして、バトンは渡された』の主人公、優子は母親を幼い頃になくし、10歳のときに父と離れる決断を迫られた。
あなたは10歳という年齢で、こんな重要な判断ができるでしょうか。
本作のなかで、優子は過去を振り返ってこんな感情を吐露しています。
私に選択なんてさせるべきじゃなかったのだ。お父さんと梨花さんが自分たちで決めて、私を納得させるべきだった。小学校高学年になると言ったって、まだ十歳なのだ。正しい判断が、そのあと悔やまない判断が、できるわけがない。
あの時、私は友達を優先した。実の父親より友達といることを選んだ。その結果、今がある。今の暮らしに不満はないし、否定はしたくない。お父さんについて行ったほうが幸せだったとは限らないし、梨花さんといたおかげで出会えたものもいくつかある。
梨花さんというのが、実の父親の再婚相手です。
「後悔はしていないけど、なぜあの時こんな重大な判断をしなければいけなかったのか」
こんな疑問や「選択なんてしたくなかった」という思いがリアル だと感じました。
ストーリーが進むにつれて、お父さんと連絡がとれないことの悲しさや不安も、読んでいて共感できツラかったですね。
日常のなかにある「幸せ」に気づける
例えば、大切な友達とケンカしたとき、元気がないとき、何かに悩んでいるとき。
ただ一緒にご飯を食べてくれる、話を聞いてくれる、そんな存在に支えられることってありますよね。
そんな、日常のなかにある「幸せ」に気づけるのも『そして、バトンは渡された』の魅力かなと思います。
森宮さんの理屈を聞きながら、私はカレーを口いっぱいにほおばった。カレーは辛いのに、玉ねぎもにんじんも甘くておいしい。きっとしっかり炒めたからだ。塞いでいるときも元気なときも、ごはんを作ってくれる人がいる。それは、どんな献立よりも力を与えてくれることかもしれない。
森宮さんは優子の3人目の父親。
東大卒でエリート、でもどこか少し変わっている。
優子のことを大切にしており、「父親としての役目」を果たそうと奮闘中。
そんな血のつながっていない父親でも、いてくれるだけで幸せを感じられます。
本当の母親、父親とは何か
本当の母親、父親って何だろう と聞かれると難しいですよね。
本書は、そんな問いかけのひとつの答えを導き出している作品だと感じました。
特に、梨花と森宮さんが優子と一緒に暮らすことを決めた理由が印象に残っています。
「まあ、七割は当たってたけどね。梨花が言ってた。優子ちゃんの母親になってから明日が二つになったって」
「明日が二つ?」
「そう。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくるんだって。親になるって、未来が二倍以上になることだよって。明日が二つにできるなんて、すごいと思わない?未来が倍になるなら絶対にしたいだろう。それってどこでもドア以来の発明だよな。しかも、ドラえもんは漫画で優子ちゃんは現実にいる」
「明日が二つになる」親になるってこんな感覚 なのかな、とまだ親になったことのない私は思っちゃいました。
そして、物語の最後に、優子や父親たちが出した答えも、またとてもステキでしたね。
ストーリーの最初から最後まで楽しめる作品です!
おわりに:『そして、バトンは渡された』の感想・書評まとめ
瀬尾まいこさんの著書『そして、バトンは渡された』の紹介、読んだ感想をまとめていきました。
少しでも本書に興味を持っていただけたら嬉しいです!
「家族の形」や「血のつながり」って永遠のテーマになると思うのですが、著者なりのひとつの答えが見えた作品で読者としてとても楽しめた作品でした。
あなたも自分なりの「家族とは?」を、本書を読んで考えてみてはどうでしょう?
今回紹介した本はこちら↓
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すっちー